サレカット-イスラーム(その他表記)Sarekat Islam

旺文社世界史事典 三訂版 「サレカット-イスラーム」の解説

サレカット−イスラーム
Sarekat Islam

1911年に設立されたイスラーム教徒ムスリム)を中心とするインドネシアの民族運動団体。イスラーム同盟ともいう
ジャワ島中部のスラカルタで生まれたが,当初ムスリム商人華僑に対抗するための互助組織であった。1916年ごろより政治色を強め,第一次世界大戦後の民族運動高揚期には200万人ものメンバーを擁する一大政治勢力に成長した。オランダに対する自治独立を要求したが,1920年代にはいるとオランダ政庁の厳しい弾圧を受けて衰退した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「サレカット-イスラーム」の解説

サレカット・イスラーム
Sarekat Islam

インドネシア最初の大衆的民族主義団体。「イスラーム同盟」の意。1911年商人層がソロに設立し,その後イスラーム,土着的相互扶助,西洋的近代化価値観が混在する大衆運動として全国に急拡大し,10年代の民族主義運動の高揚を担った。20年代初めに共産派を追放してイスラーム同盟党としてイスラーム改革主義路線を鮮明にしたため大衆運動の主導権を失い,小政党に転落した。

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