シクロスポリン

デジタル大辞泉 「シクロスポリン」の意味・読み・例文・類語

シクロスポリン(cyclosporine)

免疫抑制剤の一。異常T細胞増殖を抑制し、臓器移植拒否反応全身性エリテマトーデスSLE)など膠原病こうげんびょう治療に用いられる。
[補説]日本では、重症のアトピー性皮膚炎患者に対してシクロスポリンの内服療法が承認されている。

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百科事典マイペディア 「シクロスポリン」の意味・わかりやすい解説

シクロスポリン

免疫抑制剤。臓器移植に際して1970年代末から用いられるようになり,拒絶反応出現を効果的に減少できることから,臓器移植の臨床成績の向上に大きく貢献している。1970年代の初めに,ノルウェー土壌から分離された真菌から,その代謝産物としてシクロスポリンは見いだされた。
→関連項目拒絶反応心臓移植免疫抑制剤

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シクロスポリン」の意味・わかりやすい解説

シクロスポリン
cyclosporine

ノルウェーの土壌から見つかったカビの抽出物質。新しい抗生物質の探究中に,免疫抑制作用が著しく強いことが発見され,1978年,イギリスのカーン教授が人間に初めて使用,翌年,アメリカでも3大学が腎臓移植後の拒絶反応抑制薬として使用,著しい治療成績を上げた。心臓肝臓・腎臓移植を実験的医療から医療手段へ引き上げた画期的な薬で,現在は,単独ではなく,プレドニゾロンアザチオプリンなどと併用されて投与されている。ただし腎機能障害,肝機能障害,食欲不振,吐き気などの副作用がありうる。

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