シロシタバ(読み)しろしたば

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シロシタバ」の意味・わかりやすい解説

シロシタバ
しろしたば / 白下翅
[学] Catocala nivea

昆虫綱鱗翅(りんし)目ヤガ科に属するガ。はねの開張90ミリメートル内外。前翅は灰色に灰緑色を混じ、地衣状の重厚な斑紋(はんもん)を備え、後翅地色白色に近く、目だつ黒色帯をもつ。本種が含まれるシタバガ属は世界に約200種あるが、このような色調をもつ種はほかにはいない。東アジアの特産種で、とくに日本は分布の中心で、本種の標本は外国の収集家に好まれる。幼虫ウワミズザクラの葉を食べ、そのほかのサクラは好まない。すべてのシタバガ属のガと同様、年一化性で7~10月にみられる。卵で越冬する。

[杉 繁郎]

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小学館の図鑑NEO[新版]昆虫 「シロシタバ」の解説

シロシタバ
学名:Catocala nivea

種名 / シロシタバ
目名科名 / チョウ目|ヤガ科
解説 / 卵で越冬します。
体の大きさ / (前ばねの長さ)45~50mm
分布 / 北海道九州
成虫出現期 / 7~9月
幼虫の食べ物 / ウワミズザクラなど

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シロシタバ」の意味・わかりやすい解説

シロシタバ
Catocala nivea

鱗翅目ヤガ科。前翅長 46~48mm。上翅表面は灰色地に黒褐色斑があり,樹皮のようである。後翅表面は白色で中央部と亜外縁に黒色帯がある。成虫は7~8月に出現する。幼虫の食草はサクラ。北海道,本州四国,九州,中国,インド北部に分布する。

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