ジェームズワトソン(その他表記)James Dewey Watson

現代外国人名録2016 「ジェームズワトソン」の解説

ジェームズ ワトソン
James Dewey Watson

職業・肩書
分子生物学コールド・スプリング・ハーバー研究所名誉所長

国籍
米国

生年月日
1928年4月6日

出生地
イリノイ州シカゴ

専門
遺伝子DNA(デオキシリボ核酸)

学歴
シカゴ大学動物学科〔1947年〕卒,インディアナ大学

学位
博士号(インディアナ大学)〔1950年〕

資格
米国芸術科学アカデミー会員〔1957年〕, 米国科学アカデミー会員〔1962年〕, オランダ芸術科学アカデミー会員〔1962年〕, ロイヤル・ソサエティ外国会員〔1981年〕, ソ連科学アカデミー会員〔1989年〕

勲章褒章
自由勲章(米国大統領)〔1977年〕

受賞
ノーベル医学生理学賞〔1962年〕,エリ・リリー賞〔1959年〕,ラスカー賞〔1960年〕,ジョン・J.カーティ・ゴールドメダル〔1971年〕,コープリー・メダル〔1993年〕,ロモノーソフ金メダル〔1994年〕,米国国家科学賞〔1997年〕,フランクリン・メダル〔2001年〕,ガードナー国際賞〔2002年〕

経歴
インディアナ大学で生物学を研究、1950年デンマークのコンペンハーゲン大学留学。’51年ケンブリッジ大学ギャベンディッシュ研究所研究員。’53年カリフォルニア工科大学上級研究員。’56年ハーバード大学助教授、’58年准教授を経て、’61〜67年教授。’68年コールド・スプリング・ハーバー研究所(ニューヨーク州)所長、’94年同会長。’89年国立衛生研究所(NIH)のヒューマン・ゲノム研究センター所長となり、ヒトの遺伝子の全容を解明しようという国際的研究“ヒューマン・ゲノム”プロジェクトのリーダーを務める。’92年4月同所長辞任。この間、’53年にフランシス・クリックと共同研究で遺伝子DNAの二重らせんモデル“ワトソン・クリック理論”を発表、遺伝物質の複製の仕組みを解明した。この業績により、’62年クリック、M.ウィルキンズと共にノーベル医学生理学賞を受賞。’71年には米下院公聴会で試験官ベビーの是非を論議する国際会議召集を提言した。著書に「遺伝子の分子生物学」「二重らせん―DNAの構造を発見した科学者の記録」などがある。2007年米バイオ企業が解読した自身のゲノムを記録したハードディスクを受け取った。同年10月英紙とのインタビューで、黒人が人種的に劣っているという趣旨の差別発言をし、大きな波紋を呼ぶ。同月発言の責任をとりコールド・スプリング・ハーバー研究所会長を辞任。2014年にはノーベル賞のメダルを競売に掛け、475万7000ドル(約5億4700万円)で落札された。存命のノーベル賞受賞者のメダルが競売されたのは史上初めて。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

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