ジョンブル（その他表記）John Bull

デジタル大辞泉

ジョン‐ブル（John Bull）

典型的な英国人。また、英国人のあだ名。18世紀の英国の作家アーバスノット作の寓話「ジョンブル物語」から出た語。→アンクルサム →マリアンヌ

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ジョンブル

1. 〘 名詞 〙 ( [英語] John Bull スコットランド生まれの諷刺作家アーバスノットの著書「ジョンブル物語」の主人公の名から ) 典型的なイギリス人をいう。
   1. [初出の実例]「他国人は英国人を嘲りて『ジョンブル』といふ」(出典：文学者となる法（1894）〈内田魯庵〉三)

出典　精選版 日本国語大辞典

改訂新版　世界大百科事典

ジョン・ブル
John Bull

イギリス国民，あるいは典型的なイギリス人のあだ名として用いられる。本来はジョン・アーバスノットの風刺小説《ジョン・ブル物語》（1712）に，イギリス人を代表する衣料商人として登場する。以後多少の変化を経て，ブル（雄牛）という名前が表すように強くて頑固で，多少田舎風で，しかも自由を愛好するイギリス人の型として定着するようになった。
執筆者：榎本 太

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ジョン・ブル
John Bull

イギリス人に対するあだ名。フランスとの戦争停止を主張した評論家 J.アーバスノットの『ジョン・ブルの歴史』 The History of John Bull (1712) に始る。 19世紀の中頃から後半に『パンチ』誌の漫画で広がり，さらに J.リーチ，J.テニエルの筆でイメージが定着した。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

山川 世界史小辞典 改訂新版

ジョン・ブル
John Bull

典型的なイギリス人を示す戯画化された人物像。18世紀初頭にスコットランド人アーバスノットによって創作され，フランス革命期以降，文学や漫画にしばしば登場し，イギリス人の代名詞としての地位を獲得した。

出典　山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」