スカウルス(その他表記)Scaurus, Marcus Aemilius

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スカウルス」の意味・わかりやすい解説

スカウルス
Scaurus, Marcus Aemilius

[生]?
[没]前52以後
古代ローマの政治家。 M.A.スカウルスの子。ポンペイウス (大ポンペイウス) のもとで財務官 (クアエストル ) となり,第3次ミトラダテス戦争 (前 66~61) に参加。ユダヤナバテア紛争調停,アレタ3世にナバテア支配を認めた。前 56年法務官 (プラエトル ) ,前 55年サルジニアのプロプラエトル。前 54年属州での不当取得を弾劾されたが,M.キケロと Q.ホルテンシウスの弁護により無罪。しかし前 52年選挙の買収のため追放された。

スカウルス
Scaurus, Marcus Aemilius

[生]前162頃
[没]前89頃
古代ローマの政治家。元老院の指導者。有力ではないパトリキ (貴族) の出身で,努力して富と地位を得た。メテルス家の支持を受け,前 115年執政官 (コンスル ) ,筆頭元老院議員 (プリンケプス ) となり,メテルス家を背景に大きな権力を握った。多くの裁判に関係。前 109年戸口総監 (ケンソル ) に就任し,エミリア街道の建設を指揮。前 100年にはサツルニヌス一派を公敵とする非常事態宣言を発するなど,元老院政治の立役者として活躍した。

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