スキー用語(読み)すきーようご

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スキー用語」の意味・わかりやすい解説

スキー用語
すきーようご

アイスバーン Eisbahn(ドイツ語
 雪面が硬く氷状になった斜面のこと。

アップヒル uphill
 上り坂または逆斜面。

アプローチ approach
 ジャンプ台の助走路

アルペン競技 alpine skiing
 急峻(きゅうしゅん)な山を滑り降りるスキー競技の総称。滑降、スーパー大回転のスピード系、大回転、回転の技術系があり、スピード系と技術系の合計タイムを競う複合競技がある。

アンティシペーション anticipation
 ターンの方向への先行動作。

インタースキー Interski
 Interski Internationalの略称。国際的なスキー指導者のサミット会議。

ウェーデルン Wedeln(ドイツ語)
 犬がしっぽを振ったり、ワイパーのように同じ動きを繰り返すことから転じて、連続小回りターンのこと。

エッジ edge
 スキーの滑走面の両側の角。アウトサイド・エッジはスキーの外側のエッジのことで、インサイド・エッジはスキーの内側のエッジをいう。

エッジング edging
 滑走中雪面にエッジを立てること。

オープンスタンス open stance
 左右のスキーの間隔を腰幅程度に開いた立ち方。

外傾(がいけい)
 ターンや滑走ポジションをとったときに下肢の傾きに対して上体を外側に傾けている姿勢、アンギュレーション

外足
 ターンの姿勢をとったとき、ターンの外側にくる足のこと。ターン外側にくるスキーは外スキーという。

外向(がいこう)
 ターンや滑走ポジションをとったときに上体をスキーの長軸方向への正対(せいたい)姿勢より外側へ開いている姿勢のこと。

舵(かじ)取り
 ターンのとき適度に角付けをしながら、弧を描いて進行方向を決めていく動作。

荷重(かじゅう)
 スキーヤーがスキー板を介し、体重や筋力などによって雪面に働きかける力。

荷重移動
 スキーヤーが体重や筋力などを変化させることにより、スキー板を通じて雪面に働きかける力を加えること。

片開きプルーク
 どちらか一方のスキー(板)のテール(後ろ)を開き出して滑ること。

カービング carving
 もともとは切り込むの意味。加圧による角付けによりスキーをたわませながら縦方向に滑らせ、横ずれを伴わないターン技法。

切り換え
 滑走中、次のターンにうつるためにスキーを含めた身体の位置を左右いずれかに切り換え、角付けを反対に変えること。

ギルランデ Girlande(ドイツ語)
 斜面を斜め同一方向に連続小回りをして蛇行すること。

クニック Knick(ドイツ語)
 急斜面から緩斜面または平地に移り急に斜度が変化する箇所。

クラスト crust
 雪面が凍って硬くなった状態。

クリスチャニア christiania
 スキーをそろえて回る回転技術の総称。ノルウェーの首都オスロの旧名クリスティアニアにちなむ。

クローチング姿勢 crouching position
 滑降競技などでとられる深い屈身姿勢。風の抵抗を減少させる。

交互運動
 左右の脚を切り換えるように交互に使う運動。

国際学校体育スキー連盟(IVSS)
 小・中学校、高等学校や大学の学校スキー指導者の国際組織。IVSSはInternationaler Verband fur Schneesport an Schulen und Hochschulen(ドイツ語)の略称。

国際職業スキー教師連盟(ISIA)
 スキーレッスンを行うプロのスキー指導教師の国際組織。ISIAはInternational Ski Instructors Associationの略称。

国際スキー連盟(FIS)
 競技スキーの統括団体。FISはFederation of International Skiの略称。

国際スノースポーツ指導者連盟(IVSI)
 アマチュア指導者の国際組織。IVSIはInternationaler Verband der Schneesport-Instruktoren(ドイツ語)の略称。

最大傾斜線
 フォールラインfall lineともいう。斜面の谷側に真下に向かう線。

シザース scissors
 スキーの先端を鋏(はさみ)形に開くこと。

シャンツェ Schanze(ドイツ語)
 ジャンプ台のこと。

シュテム Stemmen(ドイツ語)
 ターンを切り換えるとき、スキーをV字形に開き出す操作。山開き、谷開き、両開きの形がある。

シュテム・ターン stem turn(英語)、Stemmschwung(ドイツ語)
 スキーをV字形にして開き出してきっかけをつくりターンする技術。

シュプール Spur(ドイツ語)
 スキー滑走の軌跡

シュブング Schwung(ドイツ語)
 「シュヴング」とも表記する。原則としてスキーをそろえて回る技術。ターン、クリスチャニアと同義。

ショート・ターン short turn
 小回りターン。

スキッディング skidding
 スキー板を横にずらしながら滑らせること。

スケーティング skating
 両方のスキー(板)をスケートのように交互に使って滑る平地滑走法。

スノーシュー snowshoe
 テニスラケットのような形状の雪上歩行具。オフピステを楽しめる。

スピード・スキー speed skiing
 急斜面を一直線に滑り、途中100メートルの通過時間を測定して速度を競う。最高速度は時速250キロメートルを超える。

正対
 ターンや滑走ポジションをとったときに上体を進行方向へ向けさせること。

セーフティーバインディング safety binding
 危険な力が加わると外れる安全度の高い締め具。スキーブーツをスキーに固定させるために用いる。セーフティビンディングともいう。

谷足
 斜面を横切るときに谷側にくる足のこと。谷側のスキーは谷スキーという。

谷回りターン
 最大傾斜線を越えて反対方向へ向かうターン。

内足
 ターンの姿勢をとったとき、ターンの内側にくる足のこと。ターン内側にくるスキーは内スキーという。

内傾
 ターンや滑走ポジションをとったときに下肢の傾きに対して上体を下肢の傾きと同じかあるいは、より内側に傾けた姿勢。

ノルディック競技 nordic skiing
 北欧を中心にして発達した。クロスカントリー、ジャンプ、複合(コンバインド)種目がある。

バインシュピール技術 Beinspiel-technik(ドイツ語)
 上体を動かさず主として脚部の動きにより行う技術。ウェーデルンにはこの動きが明確に現れる。

パウダースノー powder snow
 粉雪のこと。

バックカントリー・スキー backcountry skiing
 大自然のなかを歩きアウトドアを楽しむスキー。

抜重(ばつじゅう)
 スキーヤーがスキー板を介し、体重や筋力などによって雪面に働きかけている力を、伸身、屈身や膝(ひざ)を曲げる動作により軽減すること。

パラレル parallel
 両スキーを平行に位置させた状態。

パラレル・ターン parallel turn
 両スキーを平行にしてターンする技術の総称。

ピステ Piste(ドイツ語)
 滑走路の意味から転化し整備されたスキーコースのこと。オフピステはスキーコース以外のゲレンデ(山野)のこと。

フリースタイル free style (skiing)
 こぶの斜面を滑り降り、途中で二度空中演技(エア)を行うモーグル、助走路からキッカー(ジャンプ台)を使って回転やひねりなどのフォームを競うエアリアル、斜面にウェーブ、バンクなどの障害物をセットし、4人の選手が同時にスタートして早くゴールすることを競うスキークロス、半円筒状のコースでトリックなどの技術を競うハーフパイプ、斜面に構造物(ジャンプ台など)を設けて技術を競うスロープスタイルがある。

プルーク Pflug(ドイツ語)
 鋤(すき)のこと。転じて両スキーをV字形にして滑ること。

プルーク・ボーゲン Pflugbogen(ドイツ語)
 スキーをV字形にしてターンする技術。

ポジション position
 姿勢、運動中のスキー(板)と身体の位置関係。

山足
 斜面を横切るポジションをとったとき、山側にくる足のこと。山側のスキーは山スキーという。

山回りターン
 最大傾斜線を越えず山側に向かっていくターン。

ロング・ターン long turn
 大回りターン。

ワイドスタンス wide stance
 腰幅より広く足を開いた立ち方。左右の安定がよい。

ワックス wax(英語)、Wachs(ドイツ語)
 スキーの滑走面に塗るパラフィンの一種。

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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