ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ストリーター」の意味・わかりやすい解説
ストリーター
Streeter, Burnett Hillman
[没]1937.9.10. スイス
イギリスの神学者,新約聖書学者。マタイ,マルコ,ルカのいわゆる共観福音書の成立に関する画期的業績で有名。主著『四福音書』 The Four Gospels: a Study of Origins (1924) のなかで,3福音書の記事の異同を説明するため,マルコが他の2者の資料となったこと,イエスの言葉や説話を伝え,マタイ,ルカ共通の資料となったいわゆるQ資料,マタイ特有資料および原ルカ資料が存在していたことを推定するいわゆる4資料説を唱えた。またカエサレア写本についての説はのちの研究に多大の影響を与えた。彼はまた学生キリスト教運動やオックスフォード・グループ運動にも積極的に参加した。上記の著書のほか,"Concerning Prayer" (1916) ,"The Spirit" (19) ,"Adventure" (26) などの編者として知られる。
ストリーター
Streeter(Streater), Robert
[没]1679/1680
イギリスのフレスコ画家。 1663年チャールズ2世の御用画家「サージェント・ペインター」に任じられた。天井画として描かれた,代表作の寓意画『真理と学芸の勝利』 (1668~69,オックスフォード,シェルドニアン・シアター) は,イギリスの画家の手に成る最も野心的なバロックの構図をもつ作品とされる。
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