スローンデジタルスカイサーベイ(読み)すろーんでじたるすかいさーべい(その他表記)Sloan Digital Sky Survey

デジタル大辞泉 の解説

スローン‐デジタル‐スカイ‐サーベイ(Sloan Digital Sky Survey)

光学望遠鏡による掃天観測プロジェクトの一。1998年に米国・日本・ドイツ研究機関が中心となり、第一段階の観測開始全天の約4分の1の範囲にある銀河クエーサーの分光観測を行い、それらの位置と明るさ、および赤方偏移から求められる距離を精密に測定し、宇宙の大規模構造解明に大きく貢献した。SDSS

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

スローン・デジタル・スカイサーベイ
すろーんでじたるすかいさーべい
Sloan Digital Sky Survey

可視光で全天の一定の領域を観測して宇宙の三次元地図を作成するプロジェクト。略称SDSS。スカイサーベイとは、天空の一定の地域を詳細に観測する掃天観測のことをいう。SDSSは、米欧の研究機関と日本参加グループ(東京大学、国立天文台など)が共同で進めている銀河の広域撮像分光サーベイである。アメリカ合衆国ニューメキシコ州のアパッチポイント天文台にあるSDSS専用の口径2.5メートルの反射望遠鏡を使い、五つの可視光のバンドで撮像して2005年までに2億個以上の天体の位置と明るさを測定した。そのなかから約100万個の銀河と約10万個のクエーサーについては分光観測を行い、赤方偏移を求め、詳細な宇宙の三次元地図を作成した(第1次サーベイ)。

 その後の第2次(2005~2008)・第3次(2008~2014)・第4次(2014~2020)サーベイでは、銀河系の進化を調べるための銀河系内の星の観測、さらに広い範囲を観測するサーベイ、宇宙膨張を研究するための超新星サーベイ、南天・北天の銀河系の探査、近傍銀河の面分光、銀河とクエーサーの探査によるダークエネルギー研究などが進められた。観測結果は、研究および教育用に公開されている。2020年(令和2)からは、第5次サーベイが行われてている。なお、スローンとは研究資金援助を行ったアルフレッド・P・スローン財団の名称による。

[編集部 2023年2月16日]

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