セベリ(読み)せべり(その他表記)Francesico Severi

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セベリ」の意味・わかりやすい解説

セベリ
せべり
Francesico Severi
(1879―1961)

イタリア数学者。アレッツォに生まれ、トリノ大学で数学を学んだ。ローマ大学教授。またローマ大学内に設けられたローマ国立高等数学研究所Instituto Nazionale di Alta Matematicaの所長であった。1890年代以後に、イタリアの幾何学者たちは、代数曲面の研究に、いわゆる代数幾何学的な方法を当てはめて代数幾何学の発展に寄与したが、セベリはその指導者として多くの論文を発表し、弟子を養成した。日本・ドイツ・イタリアが三国同盟を結んだとき、イタリアからの文化使節として来日(1936)、東京帝国大学において相対性理論に関する講演を行ったことがある。

矢野健太郎

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「セベリ」の意味・わかりやすい解説

セベリ
Francesco Severi
生没年:1879-1961

イタリアの数学者。代数幾何学における,いわゆるイタリア学派の中心人物。イタリア中部のアレッツォで生まれた。トリノ大学でセグレCorrado Segre(1863-1924)の下で数学を学び,1900年に卒業した。02年にはボローニャ大学でF.エンリケス,03年にはピサ大学でベルティニE.Bertiniの助手になった。これら3人はいずれもイタリア学派の重要人物であり,この3人の直接の影響がセベリのその後の研究におおいに影響したと判断される。主要業績は代数幾何学における研究で,多数の論文があり,いずれも鋭い直感によって築かれているため,難解なものが多い。36年日伊交換教授として来日し,各地で講演した。
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