セルボーン(英語表記)Selborne

改訂新版 世界大百科事典 「セルボーン」の意味・わかりやすい解説

セルボーン
Selborne

イギリス南部,ハンプシャー小村オールトンの町の南方8km。ここに生まれ,生涯大半をこの地で過ごした牧師ホワイトGilbert White(1720-93)の《セルボーンの博物誌》(1789)で有名。彼はこの書で草木鳥魚行動などを正確に観察し,自然に対する無限の愛着を示した。ホワイトの家は現在も残っており,ギルバート・ホワイト博物館と図書館になっている。現在も200年前と変わらない牧歌的な状況が周囲に見られる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セルボーン」の意味・わかりやすい解説

セルボーン(伯)
セルボーン[はく]
Selborne, William Waldegrave Palmer, 2nd Earl of

[生]1859.10.17. ロンドン
[没]1942.2.26. ロンドン
イギリスの政治家。オックスフォード大学卒業後,自由党 (一時,自由統一派) 下院議員。 1900~05年保守党内閣の海相として J.フィッシャー協力,海軍近代化に尽力。南アフリカ高等弁務官 (1905~10) となり,10年の南アフリカ連邦成立に尽力。その後も上院改革や農業問題で活躍した。

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世界大百科事典(旧版)内のセルボーンの言及

【ホワイト】より

…イギリスの牧師,博物学者。ロンドンの南西約80kmに位置する生地セルボーンで牧師補をつとめながら自然の観察に熱中し,その成果を約20年間にわたり書簡の形で博物学者ペナントThomas Pennant(1726‐98)らに報告し続けた。これらの書簡をまとめた著作《セルボーン博物誌》(1789)は,美しい文体と鋭い観察眼とを兼ね備えた自然史文学の古典であり,また政争から身を引き自然に遊ぶ隠棲者の随想としてもI.ウォールトン《釣魚大全》と双璧を成す。…

※「セルボーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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