ソアソン(読み)そあそん(英語表記)Soissons

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソアソン」の意味・わかりやすい解説

ソアソン
そあそん
Soissons

フランス北部、エーヌ県の都市。パリの北東101キロメートル、エーヌ川に沿う。人口2万9453(1999)。サン・カンタンに次ぐ県内第二の都市であり、かつて農産物集散地であったが、パリと鉄道、道路、水路によって直結しているため、第二次世界大戦後、食品、ガラス、化学、電気機械、電子など多業種にわたる工業化の進展が著しい。3世紀から司教座があったため、ゴシック建築のサン・ジェルベ・エ・サン・プロテの大聖堂(13世紀)をはじめ、歴史的建造物が多い。ガリア時代から繁栄し、486年メロビング朝初代フランク国王クロービスがローマ系の北ガリア支配者シャグリウスAfranius Syagrius(430―486/487)を当地で破った。1870年と、第一次、第二次両大戦中には、ドイツ軍の侵略を受けた。

[高橋伸夫]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソアソン」の意味・わかりやすい解説

ソアソン
Soissons

フランス北部,エーヌ県の都市。パリ北東約 97km,エーヌ川左岸にのぞむ。イルドフランス地方北東部,ソアソネ地方の中心都市。地方農産物を集散し,鋳物,ゴム製品,機械などを製造する。 486年クロービス1世がシアグリウスの「ソアソン王国」を破って,メロビング朝の基礎を固めた地。一時はネウストリアの首都であった。第1次・第2次世界大戦のドイツとの激戦地。高さ約 70mのゴシック様式の塔をもつ 13世紀の大聖堂,メロビング王家の墓所である聖メダール修道院など史跡が多い。人口3万 2144 (1990) 。

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