ソモサ

百科事典マイペディア 「ソモサ」の意味・わかりやすい解説

ソモサ[家]【ソモサ】

ニカラグアの政財界で勢力をふるった一家。豊かな農園主の家に生まれたA.ソモサ・ガルシア(1896年―1956年)は国家警備隊を率いて1936年クーデタを起こし,大統領として,あるいは傀儡(かいらい)政権を操って20年間独裁をつづけた。またこの間に私腹を肥やし,隣国エルサルバドルに匹敵する広さの土地を手に入れた。1956年に彼が暗殺されると,1957年その息子のL.ソモサ・デバイレ(1922年―1967年),ついで弟のA.ソモサ・デバイレ(1925年―1980年)が大統領となり,国家警備隊の力で同国を支配。1974年に再選されたが,サンディニスタ民族解放戦線をはじめとしてソモサ一家への批判が強まり,1979年に辞任して亡命。亡命先のパラグアイで暗殺。→サンディニスタ運動チャモロ[家]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ソモサ」の解説

ソモサ

(父)Anastasio Somoza García 1896~1956,(長男)Luis Somoza Debayle 1922~67,(次男)Anastasio Somoza Debayle 1925~80 1930年代から79年までニカラグアを独裁的に支配した一族の親子。父アナスターシオは37年に大統領に就任し,アメリカの支持を得ながら一族の支配を確立した(在任1937~47,51~56)。56年に父が暗殺され,あとを継いだ長男のルイス(在任1956~63)は穏健な傾向をみせたが,67年に急死。同年大統領に就任した次男のアナスターシオ(在任1967~72,74~79)のもとで,強権的支配が強まるとともに反政府活動が激化し,アメリカの支援も絶たれた。79年にサンディニスタ攻勢の前に亡命を余儀なくされ,40年に及ぶ一族支配は終わった。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ソモサ」の解説

ソモサ
Somoza

1937年から79年,ニカラグアを支配した政権
1937年,国家警備隊隊長アナスタシオ=ソモサ=ガルシア(1896〜1956)が大統領となり,その長男・次男もそれぞれ政権につき,独裁政治を展開した。これに対し,広範な層の国民が反発し,1979年7月,ソモサ政権は崩壊して革命政府が成立した。

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