現代外国人名録2016 「ダニエルポーリー」の解説
ダニエル ポーリー
Daniel Pauly
- 職業・肩書
- 水産資源学者 ブリティッシュ・コロンビア大学海洋資源研究所教授
- 国籍
- フランス
- 生年月日
- 1946年5月2日
- 出生地
- パリ
- 学位
- 博士号(漁業生物学,キール大学)〔1979年〕
- 受賞
- コスモス国際賞(第13回,日本)〔2005年〕
- 経歴
- 米国人の父とフランス人の母の間に生まれるが、幼くして父に捨てられ、生母からも引き離された。スイスの家庭で使用人のような形で育ち、ドイツに逃れて自力で中等教育と大学教育を受け、キール大学で漁業(水産)生物学の博士号を取得。この頃から発展途上国のために役立つ仕事を志す。1978年キール大学漁業生物学部研究助手、’79〜93年フィリピンの国際水産資源管理センター(ICLARM)で博士研究員、研究科学者、研究主幹、所長を歴任。’94年カナダのブリティッシュ・コロンビア大学教授となり、2003〜2008年水産資源研究所所長。この間、水産資源の問題の実際を知るためアフリカ、インドネシアなどに調査に赴き、フィリピンのICLARMでは魚類の体長を基礎とした年齢区分方法を開発し、途上国での水産資源研究に見合った方法として高く評価される。また魚類全体を対象にした「FishBase」というデータベースの開発を指導、その発展に中心的な役割を果たす。その後、「FishBase」には3万種近い魚類の情報がわかりやすい形で記載され、世界最大の魚類のデータベースとして研究者のみならず一般の人々にも広く利用されるようになった。地球生態系の重要な要素の一つである水産資源の適正な維持・開発に大きく貢献したとして、2005年自然と人の共生に貢献した研究者に贈られるコスモス国際賞を受賞。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報