日本大百科全書(ニッポニカ) 「チェーピン」の意味・わかりやすい解説
チェーピン
ちぇーぴん
Francis Stuart Chapin
(1888―1974)
アメリカの社会学者、統計学者。ニューヨーク州生まれ。コロンビア大学卒業後、1911年に同大学から学位を取得。1922年から1953年までミネソタ大学教授。この間アメリカ社会学会会長に就任(1935)した。社会学の領域に統計的方法を導入し、社会経済的地位尺度の作成、社会現象に対する実験的方法の適用など社会調査の各方面で多くの業績を残した。社会調査法のテキストを初めて刊行している。社会経済的地位尺度としては、家庭の居間の調度品を調査し、それに任意のウェイトを与え、その合計によって社会的地位を測定しようというリビングルーム・スケールを作成した。社会現象への実験的方法の適用としては、実験群と対照群を現在時点で比較する方法、実験群と対照群をある時間的経過の後に比較する方法などを確立した。主著は『フィールド・ワークと社会調査』(1920)、『社会調査における実験計画法』(1947)など。
[本間康平]