チワン語(読み)チワンご(その他表記)Chuang

改訂新版 世界大百科事典 「チワン語」の意味・わかりやすい解説

チワン語 (チワンご)
Chuang

タイ諸語の一つで中国西南部に分布するチワン(壮)族言語チュアン語ともいう。使用人口約770万,大部分広西チワン族自治区に住む。貴州省のプイ(布依)語,海南島リー(黎)語とともにタイ諸語の北群を形成する。音韻の特徴として,(1)有気音を欠く(ただし南チワンの一部で保存),(2)タイ祖語の軟口蓋摩擦音と破裂音を区別する,(3)祖語の無声のrを保存することなどがあげられる。文法単語の面では中国語の影響がみられる。
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百科事典マイペディア 「チワン語」の意味・わかりやすい解説

チワン(壮)語【チワンご】

中国最大の少数民族チワン族の言語。プイ語(プイ族)とともにタイ系諸言語の北方群に属する。南北の両方言区に大別され,南部方言はタイ語に近いといわれる。なお,広西チワン族自治区では北部漢語方言〈西南官話〉が,南部では〈広東語〉が通行し,チワン族の多くはそれらの漢語に通じる。解放後ローマ字にもとづく表記法が作られたが,あまり普及していない。
→関連項目タイ諸語

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世界大百科事典(旧版)内のチワン語の言及

【チワン族(壮族)】より

…それゆえ文化面から見れば,チワン族の文化は漢文化の影響を深く受けている。チワン語はチベット語系チワン・トン語族チワン・タイ語支に属し,南北の二大方言に分かれる。南宋代に漢字をもとに独自の文字がつくられたが,使用範囲はせまく,漢文が多く用いられた。…

※「チワン語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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