チンボラソ火山(読み)チンボラソかざん(その他表記)Volcán Chimborazo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チンボラソ火山」の意味・わかりやすい解説

チンボラソ火山
チンボラソかざん
Volcán Chimborazo

エクアドル中部,アンデス山脈西部にある火山チンボラソ州に属し,州都リオバンバ北西約 30kmに位置する。同国の最高峰で,標高 6310m。先住民ケチュア族の言語で「青い雪」を意味し,赤道に近いが 4700m以上は万年雪に覆われ,氷河が発達している。 18~19世紀には,ドイツの地理学者アレクサンダー・フォンフンボルト (1802) ,ラテンアメリカ諸国の独立運動指導者シモン・ボリバル (1822) など多数の人が登頂を試みたが,1880年になってイギリスの登山家エドワード・ウィンパーが初めて登頂に成功した。長い間アンデス山脈の最高峰とされていたが,近年アコンカグア山 (6959m) をはじめこの山より高い山が 10以上あることがわかった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チンボラソ火山」の意味・わかりやすい解説

チンボラソ火山
ちんぼらそかざん
Nevado Chimborazo

南アメリカ北西部、エクアドル中部にある火山。標高6310メートル。同国の最高峰で、19世紀初頭まではアンデス山脈の最高峰と信じられていた。首都キトの南方にそびえ、同国の象徴的存在である。噴火記録はなく、侵食が進み火口も見当たらない。頂部は二峰に分かれ、赤道直下だが、多くの氷河に覆われ、山麓(さんろく)にはヒツジなどが放牧されている。1880年、イギリスのE・ウィンパーが初登頂に成功した。

諏訪 彰]

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