テルミット溶接(読み)テルミットようせつ(英語表記)thermit welding

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テルミット溶接」の意味・わかりやすい解説

テルミット溶接
テルミットようせつ
thermit welding

テルミット法と同原理で,テルミットの酸化による高熱を利用して溶接する技術。次の2つの方法がある。 (1) 加圧溶接 接合材の突合せ部分にテルミット反応で生じた鉱滓と溶融金属を注ぎ込んで加熱したのち,強圧を加えて接合するもので,溶接鋼管の製造に用いられる。 (2) 溶融溶接 あらかじめ接合部を耐火材料で囲って鋳型とし,上方から懸垂したるつぼ内でテルミット反応 (3FeO+2Al→3Fe+ Al2O3 ,Fe2O3 +2Al→2Fe+ Al2O3 など) によって生じた融鉄と溶滓を注ぎ込んで溶接する。融鉄と接合材の組成を合せるため,テルミットにはあらかじめ合金成分および溶剤を加調しておく。レール,車軸などの溶接に用いられる。もともとテルミット法は長尺レール製造の目的で発明されたものである。

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