スペインの聖女、修道女で、キリスト教を代表する神秘家の一人。本名はテレサ・デ・セペダ・イ・アウマダTeresa de Cepeda y Ahumada。テレサ・デ・ヘススは修道名。「イエズスのテレジア」「アビラのテレジア」「大テレジア」ともよばれる。1515年3月28日、スペイン中部のアビラに生まれ、21歳のとき、神の観想を旨とする修道会カルメル会に入会した。当時より健康が優れずしばしば重症に陥ったが、その過程で多くの神秘体験を得て、霊的に大きく成長した。やがて会の改革運動を興し、十字架のヨハネ(クルス)らと協力して、新たに跣足(せんそく)カルメル会を創立することに成功した。このために彼女は、各地に修道院を開き、多くの修道女を指導するなど、外的には非常に行動的な生活を送りつつも、一方では、内的な祈りと愛とにおいてキリストと親しく交わるという、豊かな神秘経験を成熟させていった。この二つの面が彼女においては高度なレベルで一致していたといえる。こうした歩みは、『自叙伝』『完徳の道』『霊魂の城』などの著作に生き生きと描かれており、スペイン神秘文学、神秘神学の代表作となっている。1582年10月4日アルバ・デ・トルメスにて死去。
[鶴岡賀雄 2017年11月17日]
『女子跣足カルメル会東京三位一体修道院訳『イエズスの聖テレジアの自叙伝』(1960・中央出版社)』▽『聖テレジア著、東京女子跣足カルメル会訳『創立史』(1962・ドン・ボスコ社)』▽『東京女子カルメル会訳『霊魂の城』(1966・ドン・ボスコ社)』▽『東京女子カルメル会訳『完徳の道』(1968・ドン・ボスコ社)』▽『マルセル・オークレール著、福岡カルメル会訳『神のさすらい人』(1978・中央出版社/改訂版・2011・サンパウロ)』
…セルバンテスの重要な作品としてはほかに,12の短編からなる《模範小説集》(1613)がある。なお,〈黄金世紀〉文学にあって特異の光芒(こうぼう)を放っているのが,神との内的合一を求める神秘主義者たちの啓蒙的散文,あるいは詩による〈神秘文学〉で,代表者はテレサ・デ・ヘスス Teresa de Jesús(アビラのテレサ),フアン・デ・ラ・クルスJuan de la Cruz(十字架のヨハネ),そしてルイス・デ・グラナダLuis de Granada(1504‐88)である。
【18世紀――理性の時代】
1700年にブルボン家がスペインの王位を継承したため,スペインは圧倒的なフランスの影響下におかれることになった。…
…〈イエズスのテレサ(テレサ・デ・ヘスス)Teresa de Jesús〉〈大テレサ〉とも呼ばれるスペインのキリスト教神秘家,女子カルメル会改革者,聖女。アビラに生まれ,1536年同地のカルメル会エンカルナシオン修道院に入った。…
※「テレサデヘスス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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