トリヤッチ(その他表記)Tol'yatti

デジタル大辞泉 「トリヤッチ」の意味・読み・例文・類語

トリヤッチ(Tol'yatti/Тольятти)

トリアッティ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トリヤッチ」の意味・わかりやすい解説

トリヤッチ
Tolyatti

ロシア西部,サマーラ州の都市。州都サマーラの西北西約 50km,ボルガ川中流部の人造湖の南端部に位置する河港都市。1964年までスタブロポリ Stavropol'。1738年に要塞が築かれ,1780年に市制が施行された。サマーラの発展に押され,長い間重要性をもたなかったが,1950年に下流ジグリョフスクに大規模ダムと水力発電所が建設されて以降は発展した。1957年に完成したダム湖は面積 5200km2上流までの幅 600kmに及び,スタブロポリ市街が水没したため,高台に新たに市街地がノビスタブロポリとして建設された。1964年,イタリア共産党指導者パルミーロ・トリアッチにちなんで改称された。1970年にはイタリアの技術援助のもとボルガ自動車工場が生産を開始した。化学工業の中心地で,合成ゴム,肥料,化学繊維がつくられる。また機械の製造も盛んである。工科大学がある。サマーラから延びる鉄道支線の終点人口 71万9514(2010)。

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改訂新版 世界大百科事典 「トリヤッチ」の意味・わかりやすい解説

トリヤッチ
Tol'yatti

ロシア連邦,ヨーロッパ・ロシア南東部の都市。ボルガ川の一部であるクイビシェフ人造湖の南東端に位置する河港都市。人口70万5000(2005)。旧称はスタブロポリStavropol'で,1964年,この年に死去したイタリア共産党書記長P.トリアッティを記念して改称。66年ソ連政府はイタリアのフィアット社と契約をむすんで,この地への新自動車工場,住宅の建設につとめた結果,工業都市として急成長し,全国からの労働者の流入で人口も急増した。ここで生産されるフィアットは付近の地名をとって〈ジグリZhiguli〉と呼ばれている。地名としてのジグリは,同市の南方にある丘陵地を指し,北,東,南をボルガ川のコの字形湾曲部で囲まれていて,狩猟が禁止されているためシカなどの野生動物が多く,保養地として有名である。
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