トルートンの規則(読み)トルートンのきそく(その他表記)Trouton's rule

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トルートンの規則」の意味・わかりやすい解説

トルートンの規則
トルートンのきそく
Trouton's rule

沸点における液体 1molの蒸発エントロピー S(気化熱 L と沸点の絶対温度 T との比)はすべての液体についてほぼ一定で,SL/T≒21cal/mol・Kであるという規則。1884年 F.T.トルートンが提唱した近似的な実験法則である。会合や解離した液体(水やアルコール),沸点が低い液体(アルゴン酸素)に対しては成り立たない。1915年 J.ヒルデブラントは,蒸気濃度が(1/22.4)mol/l になる温度における蒸発エントロピーはすべての液体についてほぼ一定値をとる,という低沸点気体に対しても成り立つ改訂規則を提唱した。

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法則の辞典 「トルートンの規則」の解説

トルートンの規則【Trouton's rule】

非会合性の液体については,モル蒸発潜熱を絶対温度で割った比は,ほぼ22cal/K(≒90J/K)に等しい.トルートンの法則*,あるいは「トルートンの通則」と記してあるテキスト類もある.

これは近似的な実験法則で,さらに近似度を向上させたものとして,ヴァルテンベルクの式*ツェーデルベルクの式*などがある.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

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