日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドイツ文字」の意味・わかりやすい解説 ドイツ文字どいつもじFraktur ドイツ語 12世紀ごろからドイツを中心に発達したラテン文字の特殊な直線的、鋭角的な字体。日本ではひげ文字ともよばれる。14、15世紀にはヨーロッパ各地に普及し、グーテンベルクが初めて印刷に用いたのもこの活字である。その後、イタリアで発達した円みのある古典的なローマ字体が優勢となったが、ドイツでは国民的な文字として長く愛用された。しかし、現在では一部の装飾的用法を除き通常の印刷物ではほとんど用いられない。[松本克己] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例