ドゥムカ(英語表記)dumka[ロシア]

改訂新版 世界大百科事典 「ドゥムカ」の意味・わかりやすい解説

ドゥムカ
dumka[ロシア]

19世紀にいくつかのスラブ系の諸国で流行した民族色の濃い歌謡または器楽曲をいう。ドゥムキdumkiはドゥムカの複数形である。ドゥムカはスラブ共通語のドゥーマduma(思い)の指小辞。ウクライナでドゥーマは盲目の吟遊歌人コブザーリkobzar'が,バンドゥーラbandura(トルコ名をコブザkobzaというリュート型撥弦楽器)を弾きながら歌う叙事詩で,現在も残存している。ドゥムカはまずポーランドで用いられ始め,モニューシュコやショパン歌曲にみられる。ウクライナではシェフチェンコなどが悲歌的な詩にこの名を冠した。19世紀後半のポーランドや西ウクライナの民謡収集家(コルベルクOskar Kolberg(1814-90)など)が農民の不幸な運命を歌った抒情的民謡を一般にドゥムカと呼ぶようになった。器楽曲ではF.リストのピアノ曲《ボロニンツェの落穂拾い》(1848)が早い例であり,ドボルジャークはピアノ曲《ドゥムカ》作品35(1876)と12(1884?)や《ピアノ三重奏曲ホ短調》(1891)などに広く用いている。その流れを汲んで,チェコではヤナーチェクスーク,ノバークVitězslav Novák(1870-1949)らもこの曲名を用いている。ロシアでは,チャイコフスキーのピアノ曲《ドゥムカ(ロシアの農村風景)》作品59(1886)やバラーキレフのピアノ曲《ドゥムカ変ホ調》(1900)に例が見られる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドゥムカ」の意味・わかりやすい解説

ドゥムカ
Dumka

インド北東部,ビハール州東部の町。モル川東岸に位置。農産物交易の主要中心地で,毎週家畜市が立つ。バーガルプル大学のカレッジ南部にはモル川灌漑計画のための貯水池がある。人口3万 8207 (1991) 。

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