ドゥルミトル国立公園(読み)ドゥルミトルこくりつこうえん(英語表記)Durmitor National Park

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドゥルミトル国立公園」の意味・わかりやすい解説

ドゥルミトル国立公園
ドゥルミトルこくりつこうえん
Durmitor National Park

モンテネグロ北部,ボスニア・ヘルツェゴビナとの国境近くの山岳地帯に広がる公園。1952年設定。面積 330km2。ドゥルミトル山(2522m)を最高峰とする山麓には,氷河が刻んだ険しい峡谷や多くの湖,洞穴が連なる。地質学的には,中生代新生代の岩層をもち,化石も多数発見されている。峡谷を覆う原生林には人跡未踏の地域が残り,古代マツなどの太古の植物が群生する。この地の固有種を含む 700種の植物がみられるほか,シャモア(アルプスカモシカ),ヨーロッパオオライチョウ,ヨーロッパヤマネコヒグマなどの野生生物も生息する。1980年世界遺産の自然遺産に登録。

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