オーストラリアの画家。メルボルン生れ。1937年現代美術協会設立に参加した。第2次大戦中に駐屯したオーストラリア内陸部でその荒涼たる風景に触発され,画風は抽象性が減り,具象性を増した。以後,一代の俠盗ネッド・ケリー,あるいはこの国最大の探検を指揮したR.バークとW.ウィルズをテーマにしたシリーズなど,自国の伝説,歴史に材をとった連作を発表した。また硬質繊維板メゾナイトにリポリンで描いたものに細い棒で一面にかき傷をつけるなど,硬質なタッチで奥地の風景の荒々しさを伝えようと工夫した。54年彼の作品はドライズデール,ドーベルらの作品とともに,ベネチア・ビエンナーレ展にオーストラリア現代絵画の代表として展示された。海外での個展の数はオーストラリア一である。また彼の絵はP.ホワイトをはじめ,著名作家の作品の表紙によく使われる。
執筆者:越智 道雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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