ストッキング(読み)すとっきんぐ(英語表記)stockings

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ストッキング」の意味・わかりやすい解説

ストッキング
stocking

脚部と足部をおおうための,肌にぴったりと密着する被服一種。長靴下ともいう。膝まで達しない丈の短いものは,ソックスと呼んで区別する。 16世紀に生れた当初は男性用で,丈の短い下衣ブリーチズと組合せて用いられた。ストッキングの語は,それまでの布製のホーズに代って木の枝 stockすなわち編棒で編まれたことに由来する。 19世紀以降男性の長ズボンが一般化し,その必要性は失われ,いまでは女性が多く用いている。また初期には織物製であったが,次第に編物に代っていった。編機の種類により,フルファッションシームレストリコットの3種に大別できる。材料は,古くは絹,毛,綿などだったが,今日ではナイロンなどの化学繊維が主体になっている。色は肌色が一般的であるが,近年は色彩も豊富になり,柄物もみられる。またミニスカートやパンタロンの流行以来,腰部まで続くパンティストッキングが普及しており,また胴部までのボディストッキングも使用されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ストッキング」の意味・わかりやすい解説

ストッキング
すとっきんぐ
stockings

脚部から足までをぴったりと覆う、いわゆる長靴下のこと。通常膝上(ひざうえ)以上のものをさし、短いものはソックスsocks(短靴下)とよばれる。ストッキングは製造法から次のように大別できる。

(1)フル・ファッション 足の形にあわせて編んだものを後部のシームライン(縫目線)で縫合する成形靴下。

(2)トリコット・ストッキング トリコット地を裁断縫製した、やや厚地の伝線しにくいもの。

(3)シームレス・ストッキング 後部にシームラインのないもので、筒状に丸編みにしたものを熱処理で脚形にしたもの、および最初から脚の形に編んだものとがある。

 かつてストッキングは絹製のものを最上としたが、第二次世界大戦以後はナイロン製がとってかわった。現在は、パンツ部分と組み合わさったパンティ・ストッキングが普及している。

深井晃子

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