ハカス共和国(読み)ハカス(その他表記)Khakassia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハカス共和国」の意味・わかりやすい解説

ハカス〔共和国〕
ハカス
Khakassia

ロシア中東部,東シベリアにある共和国。北にクラスノヤルスク地方,南西にアルタイ共和国,南東にトゥーバ共和国と接する。クラスノヤルスク地方に属する自治州であったが,1991年共和国となる。首都アバカンエニセイ川上流域にあるミヌシンスク盆地の西部を占め,共和国を貫流するアバカン川を挟んで南東に西サヤン山脈,北西にクズネツキーアラタウ山脈がそびえる。乾燥した大陸性気候をもつ山間盆地にあるため,植生ステップ,森林ステップが卓越する。チュルク語系民族であるハカス人の居住区であるが,住民の 80%近くがロシア人である。コムギを中心とした穀作地帯で,一部に灌漑農業も行なわれ,ヒツジ,ヤギの牧畜も盛んである。鉱工業では石炭鉄鉱,銅,金,モリブデンなどの採掘製材,食品工業が中心。アバカンからアチンスクタイシェトノボクズネツクの各方面へ鉄道が延び,西境をなすエニセイ川が水運に利用される。面積 6万1900km2。人口 53万8221 (2006推計) 。

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