アバカン(読み)あばかん(英語表記)Абакан/Abakan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アバカン」の意味・わかりやすい解説

アバカン
Abakan

ロシア中東部,東シベリア南部,ハカス共和国の首都クラスノヤルスクの南南西約 280km,エニセイ川への合流点に近いアバカン川の左岸に位置する。東シベリア南部の交通の要地で,バルナウル-タイシェト間の南シベリア鉄道が通り,ノボシビルスク-タイシェト間のシベリア鉄道と連絡する支線が分岐する。また南のトゥーバ共和国へのハイウェー起点で,エニセイ川につくられたクラスノヤルスク人造湖を走る定期船によりクラスノヤルスクと結ばれ,空港もある。産業は地元の農産物を加工する食品工業 (食肉,製菓) や木材加工,家具製造工業が中心であったが,サヤン産業コンプレックス (複合体) 建設計画により,大型コンテナ運搬用の貨車を製造する大工場や鋳鋼工場が建設されている。ハカス歴史・言語・文学研究所,教育大学がある。人口 16万5183(2010)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「アバカン」の意味・わかりやすい解説

アバカン
あばかん
Абакан/Abakan

ロシア連邦中部、ハカシア共和国の首都。1931年までウスチ・アバカンスコエと称した。人口16万9000(1999)。エニセイ川とアバカン川の合流点にある河港で、鉄道も交わり、水陸交通の要地。農産物加工業(肉、穀粉乳業酒造)、軽工業(家具、メリヤス縫製履き物)、林業用機械の修理業がある。ウスチ・アバカンスコエ村は1770年代に建設された。

[三上正利]

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