日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハマアザミ」の意味・わかりやすい解説 ハマアザミはまあざみ / 浜薊[学] Cirsium maritimum Makino キク科(APG分類:キク科)の多年草。根はゴボウのような直根で、食用になるためハマゴボウともいう。茎は下部から分枝し、高さ15~60センチメートル。葉は肉厚で羽状に裂け、縁(へり)に鋭い刺(とげ)が多く、表面は光沢が強く、裏面は脈上に毛を密生する。6~12月、茎の上部が密に分枝し、頭花をつける。頭花は管状花からなり、紅紫色で美しい。総包は鐘球形、総包片は幅は広く、先は針状となり、質は厚い。海岸の砂地や岩の間に生え、伊豆地方以西の本州から九州の太平洋側に分布する。[小山博滋 2022年3月23日] ハマアザミ〔標本画〕 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハマアザミ」の意味・わかりやすい解説 ハマアザミ(浜薊)ハマアザミCirsium maritimum キク科の多年草で,暖地の海岸の砂地に生え,伊豆七島,静岡県以西,四国,九州に分布する。ハマゴボウともいう。茎は下部から分枝して高さ 50cmぐらいになる。葉は肉質で強い光沢と,羽状の深い欠刻があり,縁には多数のとげがある。頭花は普通,紅紫色の管状花だけから成り,7~9月に枝の先に直立して単生する。総包は径 2cm内外で,粘着性はない。根はゴボウのような形で香味があり漬物などとして食用にされる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by