バッカル(読み)ばっかる(その他表記)buccal

翻訳|buccal

デジタル大辞泉 「バッカル」の意味・読み・例文・類語

バッカル(buccal)

口の中にふくみ、粘膜から徐々に吸収させる錠剤。ふつうほお歯茎の間に入れておく。性ホルモン剤などに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「バッカル」の意味・読み・例文・類語

バッカル

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] buccal 「頬の」「口内の」の意 ) 飲みこまないで口に含んだままで粘膜から吸収させる錠剤。抗炎症酵素剤、ホルモン剤などに用いる。バッカル錠口腔錠ともいう。
    1. [初出の実例]「口腔粘膜からの吸収をねらった舌下錠やバッカルもあるが」(出典:薬の効用(1964)〈佐久間昭〉八)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バッカル」の意味・わかりやすい解説

バッカル
ばっかる
buccal

口腔(こうくう)錠。口腔中に投与される錠剤で、歯ぐきと頬(ほお)の間のくぼみに入れて、唾液(だえき)によって徐々に溶解させ、口腔粘膜からゆっくり吸収させて、薬物の全身作用を期待するものである。錠剤の崩壊を遅くするようにつくられ、硬度が大である。性ホルモン、消炎酵素がこの剤形で用いられる。同じく口腔中に投与され、口腔粘膜から吸収されて全身作用を発揮させる剤形に舌下錠がある。これは迅速に吸収されるようにつくられているところがバッカルとの相違点である。

[幸保文治]

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