バッファー(読み)ばっふぁー(英語表記)buffer

翻訳|buffer

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バッファー」の意味・わかりやすい解説

バッファー
ばっふぁー
buffer

コンピュータで、処理速度の異なる装置の間に置いて、双方の速度差を埋めるために使われる機器のこと。緩衝装置バッファともいう。

 一般的に、CPU中央処理装置)と比べて他の部品や周辺機器は動作速度が遅い。そのため、ただ単に両者を接続しただけでは、データをやりとりする際にCPUに待ち時間が発生して全体の処理速度が落ちることや、データの一部を取りこぼしてエラーになることがある。それらの問題を回避するため、データをメインメモリーの一部や専用メモリーなどに一時保存してから、遅い機器の動作にあわせてデータを送信するのがバッファーの役割である。ハードディスクや各種ドライブデータとの読み書きプリンターへのデータ転送などで利用される。

 たとえば、プリンターが実際に印刷する速度は、通信速度や処理速度と比べるとかなり遅い。そこで、印刷データをメモリーに一時的に蓄えておき、印刷にあわせて再送信することで円滑に印刷できるようになる。これはプリンターバッファーとよばれる。

 また、CPUにデータを転送する前、通信速度と処理速度の差を埋めるために使われることも多い。インターネット経由で動画を見る場合、通信速度やサーバーの処理能力などの影響で、データ遅延を起こしてスムーズに再生されないことがある。バッファーにデータを仮保存しておいて、ある程度蓄えられてからデータを送れば、とぎれなく再生できるようになる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バッファー」の意味・わかりやすい解説

バッファー

緩衝溶液」のページをご覧ください。

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