日本大百科全書(ニッポニカ) 「バン・アレン」の意味・わかりやすい解説
バン・アレン
ばんあれん
James Alfred Van Allen
(1914―2006)
アメリカの物理学者。1939年にアイオワ大学で学位を得、のちカーネギー研究所の地磁気部門の研究員となった。第二次世界大戦中は戦時研究として無線による爆発信管を研究、戦後、ジョンズ・ホプキンズ大学の研究員を経て、1951年アイオワ大学物理学教授となり、1959年には国立科学アカデミーの会員になった。1952年に大気圏外に高エネルギー放射帯があることを予想したが、これは1958年に打ち上げられた人工衛星エクスプローラ1号などにより存在が確認された。この放射線帯はバン・アレン帯ともよばれる。クラフォード賞(1989年。スウェーデン王立科学アカデミー)など多数の科学賞を受賞した。
[河村 豊]