パンヤ科(APG分類:アオイ科)パキラ属の総称。カイエンナットCayenne nutともいう。小高木で、葉は掌状複葉。果樹としてP. aquatica Aubl.とP. macrocarpa (Schlecht. et Cham.) Walp.がよく知られ、前者はメキシコ南部から南アメリカにかけて分布し、種子は炒(い)って食べる。室内でも育てやすく、観葉植物として人気があり、広く流通している。後者はメキシコから南アメリカ北部にかけて分布する。これの果実は卵状木質の殻果で、長さ10~20センチメートル、5室からなり、各室に数個の種子があり、生食または炒って食べる。またココアの代用ともなる。ただし、パキラの果実には微量の毒素があるため、現在は食用にすることはほとんどない。
[飯塚宗夫 2020年4月17日]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新