パターンマッチング(読み)ぱたーんまっちんぐ(英語表記)pattern matching

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パターンマッチング」の意味・わかりやすい解説

パターンマッチング
ぱたーんまっちんぐ
pattern matching

記号処理において使われる用語で、データや文字列を検索する際に特定のパターンを検出する手法のこと。プログラミング言語では構造をもったデータどうしのマッチングにも使われる。

 文字列のパターンを記述するための正規表現が決められている。以下に一部を示しておく。

 . (ピリオド)任意の1文字
 *アスタリスク)直前の文字の任意個の繰り返し(.*と書くと任意の長さの文字列にマッチする)
 [xyz]   [ ]内のどれかの文字(この例ではxかyかz)
 [a-z]   文字範囲の指定(この例では任意のアルファベット小文字
 たとえば
 [a-c].*x
はa,b,cのどれかで始まり、xで終わる文字列(abx, b123x, cdxなど)とマッチする。

 Prolog(プロログ)は文字列ではないが、項とよばれる構造のパターンマッチングで呼び出される言語である。大文字変数を表し、小文字が定数なので
 p(X,z,X)
という項は
 p(a,z,a),p(b,Y,b), p(q(a),z,q(a))
などとマッチする。

[中島秀之 2019年9月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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