ヒメシャジン(読み)ひめしゃじん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒメシャジン」の意味・わかりやすい解説

ヒメシャジン
ひめしゃじん / 姫沙参
[学] Adenophora nikoensis Fr. et Sav.

キキョウ科(APG分類:キキョウ科)の多年草。高さ20~40センチメートル。葉は互生し、長さ3~10センチメートル、線状披針(ひしん)形で先は鋭くとがる。夏から秋、茎頂総状花序をつくり、鐘形の紫色花をまばらに下向きに開く。萼(がく)裂片は線形で、まばらに鋸歯(きょし)がある。名は、花冠がシャジン(ツリガネニンジン)に似ているが、全体が小形であることによる。亜高山から高山の岩場に生え、中部地方以北の本州に分布する。変種ミヤマシャジンは萼裂片が全縁である。

[高橋秀男 2021年10月20日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒメシャジン」の意味・わかりやすい解説

ヒメシャジン(姫沙参)
ヒメシャジン
Adenophora nikoensis

キキョウ科の多年草で,中部地方以北の高山帯に分布する。地下の根茎は太く,茎は直立して高さ 20~40cmになり,無毛で何本か群立する。葉は通常は互生し,長さ3~8cmの広披針形または線状披針形で,先がとがり基部は楔形である。花は8~9月に茎の頂に総状をなし,少数がまばらにつく。萼片は線形であらい鋸歯があり,花冠は紫色の鐘形である。山ごとに変異が多く,ミョウギシャジン (北関東) ,ミヤマシャジン (中部山岳) などいくつかの変種が認められている。

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百科事典マイペディア 「ヒメシャジン」の意味・わかりやすい解説

ヒメシャジン

ツリガネニンジン

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