ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピウス3世」の意味・わかりやすい解説
ピウス3世
ピウスさんせい
Pius III
[没]1503.10.18. ローマ
シエナ出身の第215代教皇(在位 1503.9.~10.)。本名 Francesco Todeschini Piccolomini。シエナ大司教を務め,おじの教皇ピウス2世(在位 1458~64)により,1460年に助祭枢機卿(→カーディナル)に任命された。教皇パウルス2世(在位 1464~71)のもと,1471年のレーゲンスブルク帝国議会に教皇大使として派遣された。また,教皇アレクサンデル6世(在位 1492~1503)の親族重用に対して異を唱えた。アレクサンデル6世の死後,その息子チェーザレ・ボルジアは,教皇選挙を支配するため軍隊を率いてバチカン宮殿を包囲した。枢機卿らはローマ市民に守られてミネルバ教会に集まり,1503年9月にピウス3世を選出したが,ピウス3世は登位後わずか数日で死去した。ピウス2世に敬意を表し,シエナ大聖堂に隣接するピッコロミニ図書館を建設した。(→ピッコロミニ家)
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