ピンポン外交(読み)ピンポンがいこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピンポン外交」の意味・わかりやすい解説

ピンポン外交
ピンポンがいこう

1971年中国によって展開された民間外交の一つ。中華人民共和国が成立した 1949年以後,アメリカ合衆国と中国はあらゆる交流が断絶していたが,1970年代に入り,両国はひそかに交渉を重ね外交関係を修復しようとした。1971年,日本で開催された卓球の世界選手権大会中,会場に向かう中国卓球チームのバスにまちがって乗り込んできたアメリカのグレン・コーワン選手に,荘則棟選手が通訳を介して友好の意を伝えた。これをきっかけに同年 4月,毛沢東主席が世界選手権大会に参加したアメリカ卓球チームを北京に招待し,関係改善のメッセージを伝えた。その後冷え込んでいた米中関係が雪解けに向かい,1972年2月にはリチャード・ミルハウス・ニクソン大統領のアメリカ大統領として初となる中国公式訪問が実現した(→ニクソン訪中)。

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