ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェリクス4世」の意味・わかりやすい解説
フェリクス4世(3世)
フェリクスよんせい[さんせい]
Felix IV (III)
[没]530.9.22. ローマ
第54代教皇(在位 526~530)。聖人。前任のヨハネス1世(在位 523~526)を投獄した東ゴートのテオドリック大王(在位 493~526)の指名により,526年7月に教皇に選出された。529年に開かれたオランジュ第2教会会議で,信仰の発端は神の恩恵よりも人間の功徳に由来すると主張した半ペラギウス説を糾弾することで,神の恩恵をめぐる論争に終止符を打った。また,ローマにあった異教徒の寺院を聖コスマスと聖ダミアヌス教会(→コスマスとダミアヌス)へと改修した。継承争いを避けるため,助祭長(→助祭)であったボニファチウス(→ボニファチウス2世)を後継者に指名した。祝日は 1月30日。
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