フォード財団（読み）フォードざいだん（その他表記）Ford Foundation

改訂新版　世界大百科事典

フォード財団 (フォードざいだん)
Ford Foundation

社会，教育，公共事業の推進を目的に，1936年H.フォードとその子エドセルによって設立されたアメリカ有数の多目的財団。その事業範囲は，（1）教育と研究，（2）資源と環境，（3）公共放送，（4）国内問題，（5）国際活動，の多岐にわたる。教育部門では，教育管理者と教員の養成計画，地方の社会指導者の養成プログラム，大学教育改革計画，女性の地位改善プログラムなどの援助を行い，資源と環境部門では，エネルギーの需要供給問題，代替エネルギー開発の研究，一般市民の環境教育の促進などの事業を行っている。国際部門では，発展途上国の食糧増産，教育改善，開発計画の改善促進，人口抑制活動の助成などの事業に力を入れている。最近はとくに国内問題に重点を置き，都市，地方の貧困追放，法の正義の確立，行政サービスの向上，麻薬問題の研究などの事業に力を入れている。1980年度の資金援助額は約1億0322万ドル。
執筆者：杉山 恭

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

フォード財団
フォードざいだん
Ford Foundation， The

アメリカ最大の財団。 1936年フォード・モーターの創立者 H.フォードとその長男エドセルがフォード・モーター株式の約 90% (約5億ドル) を基金にして設立。 H.フォード存命中は主としてデトロイトを中心とした地域社会計画に資金的な援助を与えていたが，50年以降は次第にその範囲を広め，現在ではアメリカはもちろん南アメリカや東南アジア，中近東諸国にも援助を与えている。その資金援助の与えられる分野は，(1) 平和の確立，(2) デモクラシーの強化，(3) 経済の強化，(4) 民主社会の教育，(5) 個人的活動・人間関係の5つである。

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フォード財団【フォードざいだん】

Ford Foundation。H.フォードとその子エドセル・フォードが1936年設立した公益財団。人類福祉の増進のため，内外の教育・研究活動に補助金を交付し，国際交流計画等も推進する。本部ニューヨーク。

出典　株式会社平凡社