山川 世界史小辞典 改訂新版 「フランス,第三共和政」の解説
フランス,第三共和政(フランス,だいさんきょうわせい)
Troisième République
1870年第二帝政の崩壊ののちより1940年までのフランスの政体。1871年ティエールが初代大統領となり,75年憲法が成立。共和政に対する王党派の抵抗が強かったが,80年代より大資本と連合した共和派の支配が確立。しかしブーランジェ事件,ドレフュス事件など議会制の危機にしばしば見舞われた。ドイツへの対抗策が,その対外政策の一貫した特徴であったが,ナチス政権の成立は最も大きな脅威となり,1934年以来の人民戦線形成の努力もむなしく,40年の敗戦の結果ヴィシー政権が成立し,第三共和政は崩壊した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報