日本大百科全書(ニッポニカ) 「フランドラン」の意味・わかりやすい解説
フランドラン
ふらんどらん
Hippolyte Flandrin
(1809―1864)
フランスの画家。リヨン生まれ。1829年、パリに出て、当時ロマン派のドラクロワと対抗していた古典主義のアングルに師事。1832年にローマ賞を得て、1838年までイタリアに留学。帰国後、パリのサン・ジェルマン・デ・プレ聖堂や、サン・バンサン・ド・ポール聖堂の壁画をはじめ、各地の城館の装飾画のほか、『ナポレオン3世』(ベルサイユ宮殿)などの肖像画を制作した。堅実で古典的な作風。ローマに没した。弟のポールPaul-Jean F.(1811―1902)もアングルに学び、兄と行動をともにしている。
[染谷 滋]
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