ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フルーギー」の意味・わかりやすい解説
フルーギー
Furughī, Muḥammad `Alīzakā al-Mulk
[没]1943
イランの政治家,文化人。父が宮廷の翻訳官であり,そのもとで青年時代はヨーロッパの書物をペルシア語に翻訳。テヘランで学校教師をつとめたのち,国民議会代議士に選出され,第2議会議長,続いて各国大使,大審院長を歴任。レザー・ハーン (のちレザー・シャー ) の第 1,2 次内閣の外相を経て,第2次世界大戦下のレザー・シャー退位直後の困難な時期に首相となり,忍耐強く連合軍と協力してイランの安全を守った。文化人,学者としても有名で,古典文学の原典を刊行し,特にサーディーの『薔薇園』の権威ある校訂版を刊行した。「イラン・アカデミー」の創設に参画し,会員となる。彼による名訳に,プラトンの『対話篇』,デカルトの『方法叙説』,イブン・シーナーの『医書』がある。
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