フロー・チャート(読み)ふろーちゃーと(英語表記)flow chart

翻訳|flow chart

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フロー・チャート」の意味・わかりやすい解説

フロー・チャート
ふろーちゃーと
flow chart

アルゴリズム計算手順算法)を図で表したもの。流れ図ともいう。のような記号を用い、計算の順序に従って線で結ぶ。アルゴリズムは、繰り返しがあったり、条件によって別々のことを行ったりするので、文章プログラムだけで記録するには複雑すぎて理解しにくいことが多々ある。これをフローチャートで表しておけば、一目でその全貌(ぜんぼう)がわかる。FORTRAN(フォートラン)やアセンブリ言語でプログラムをつくるときは、まずフロー・チャートを書き、それに従ってプログラムを書き、プログラムとフロー・チャートの両方を見ながらデバッグ(誤りの修正)をするのがよい。

 プログラム言語によっては、フロー・チャートが書きにくかったり(関数型のLISP(リスプ)や述語論理ベースとしたPROLOG(プロローグ)のプログラム)、フロー・チャート的な考えでプログラムをつくることを奨励しない言語(goto(ゴーツー)を使わないことを原則としている言語)もあるが、FORTRAN、COBOL(コボル)、BASIC(ベーシック)などの伝統的なプログラム言語でプログラムをつくるときは、フロー・チャートの助けを借りることが多い。

[中西正和]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フロー・チャート」の意味・わかりやすい解説

フローチャート
flowchart

流れ図。コンピュータのプログラムを書くときは,まず問題を分析して答を求めるための一連の手順 (アルゴリズム) を明確にし,次にこれを決められた記号を用いて図式的に表現する。それをフローチャートという。これには精粗さまざまなレベルがあるが,最終的にはできるだけ詳しいフローチャートを書き,それからほとんど一対一にプログラムが書けるようなものを作る。こうすることによりプログラムのための能率が上がり,誤りが少く,またドキュメンテーション保持のために役立つ。

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