ブイコフ(読み)ぶいこふ(その他表記)Василий Владимирович Быков/Vasiliy Vladimirovich Bïkov

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブイコフ」の意味・わかりやすい解説

ブイコフ
ぶいこふ
Василий Владимирович Быков/Vasiliy Vladimirovich Bïkov
(1924―2003)

ベラルーシ共和国の小説家。ビテプスク州の農村で生まれる。第二次世界大戦に応召。前線で一兵士として青春を過ごした。自己の戦争体験の意味を問い、無名の兵士の目で戦場の日常を描いた短編『人間の死』(1957)、中編『鶴(つる)の叫び』(1960)で作家的地位を確立。代表作『死者に痛みはない』(1966)は、スターリン批判を頂点とするソ連の戦後社会の動向を踏まえて戦争体験を追求し、ソ連の体制を鋭く批判する問題作。ソ連共産党からの厳しい批判を受けたが、つねに自己の主題に忠実であった。中編『オベリスク』(1972)、『夜明けまで生き延びよ』を書き、74年にソ連国家賞を受賞。戦争体験を兵士の視点から書き続け、『生きて戻らず』(1978)、『貧困のしるし』(1986)でレーニン文学賞を受賞。88年海外移住。2003年6月チェコからベラルーシに帰国。

[水野忠夫]

『水野忠夫訳『死者に痛みはない』(『新しいソビエトの文学』Ⅰ所収・1967・勁草書房)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブイコフ」の意味・わかりやすい解説

ブイコフ
Bykau, Vasil Uladzamiravich

[生]1924.6.19. ビテブスク,チェレノフシチナ
[没]2003.6.22. ミンスク
ソ連,ベラルーシの作家。前線の兵士たちの日常生活とソビエト人の勇気を描いた作品が多い。代表作に中編『鶴の叫び』 Zhuravlinyi krik (1960) ,短編『人間の死』 Smert' Cheloveka (1957) などがある。

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