ブリハディーシュワラ寺院(読み)ブリハディーシュワラジイン

デジタル大辞泉 の解説

ブリハディーシュワラ‐じいん〔‐ジヰン〕【ブリハディーシュワラ寺院】

Brihadisvara Temple
インド南部、タミルナドゥ州の古都タンジャブールにあるヒンズー教寺院。11世紀初頭、チョーラ朝のラージャラージャ1世により建立。高さ66メートルの本殿は南インド最大のものであり、上部に重さ80トンもの単一の花崗岩かこうがんを頂く。外壁は精緻な浮き彫りが施され、チョーラ朝以降に描かれた壁画が残る。1987年にガンガイコンダチョーラプラムの同名寺院とともに「大チョーラ朝の寺院群」の名称世界遺産(文化遺産)に登録され、2004年にダーラースラムアイラーバテシュワラ寺院拡大登録された。
インド南部、タミルナドゥ州の町ガンガイコンダチョーラプラムにあるヒンズー教寺院。チョーラ朝のラージャラージャ1世によるタンジャブールの同名の寺院の建築様式を受け継ぎ、11世紀にラージェンドラ1世により建立。シバ神を祭る。高さ55メートルの本殿は壁面屋根に精緻な浮き彫りが施され、獅子シバ神の乗る聖牛ナンディーなどの巨大な石像がある。1987年にタンジャブールの同名寺院とともに「大チョーラ朝の寺院群」の名称で世界遺産に登録され、2004年にダーラースラムのアイラーバテシュワラ寺院が拡大登録された。

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百科事典マイペディア の解説

ブリハディーシュワラ寺院【ブリハディーシュワラじいん】

インド南部,タミル・ナードゥ州タンジャーブールにあるヒンドゥー教寺院。この地は9〜13世紀に栄えたチョーラ朝の都だったところ。ブリハディーシュワラ寺院は初代の王ラージャラージャ1世が11世紀に建立したシバ神をまつる。典型的なドラビダ様式の寺院で,13段61mのピラミッド型の屋根をもつ。内部にはヒンドゥー教の神々のブロンズ像が並ぶが,なかでも〈シバの舞踊像〉が目立つのはチョーラ朝の歴代の王が舞踊を奨励したためといわれる。1987年,大チョーラ朝寺院として世界文化遺産に登録。

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世界大百科事典(旧版)内のブリハディーシュワラ寺院の言及

【タンジャーブール】より

…タミル伝統文化の中心地の一つ。南西部にあるシバ派の壮大なブリハディーシュワラ寺院はチョーラ朝のラージャラージャ1世(在位985‐1016)により建立され,高さ72mの大塔をもつドラビダ様式の代表的寺院である。その北東方には16世紀の王宮が残る。…

【チョーラ朝】より

…南インドのタミル地方に古代・中世に栄えた王朝。最古の首都はティルチラパリ近くのウライユールで,のちタンジャーブール(タンジョール),ガンガイコンダチョーラプラムなどにも都を置いた。王国の起源は不明であるが,すでに前3世紀のアショーカ王の磨崖詔勅に南インドの国として〈チョーラ,パーンディヤ,サティヤプタ,ケーララプタ〉と記されている。前3~前1世紀の諸史料にもチョーラ,チェーラ,パーンディヤ3王国の存在が認められる。…

※「ブリハディーシュワラ寺院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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