日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブルタバ川」の意味・わかりやすい解説 ブルタバ川ぶるたばがわVltava チェコ中部の川で、エルベ川の支流。ドイツ語名モルダウMoldaw川。チェコ南西部、ボヘミアの森(チエスキー・レス)に発し、南東に流れ、山嶺(さんれい)に直交する地溝帯にあたって流路を北に急変し、首都プラハの市街を貫流して約30キロメートル下流でエルベ川に注ぐ。全長435.4キロメートル、流域面積2万8088平方キロメートル。川沿いはおもに農林業地帯であるが、プラハ付近は工業地帯であり、また上流域で行われるガラス工業は有名。台地を刻み、嵌入(かんにゅう)蛇行するようすがスメタナの交響詩『わが祖国』の第二曲『モルダウ』に歌われている。[三井嘉都夫] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブルタバ川」の意味・わかりやすい解説 ブルタバ川ブルタバがわVltava ドイツ語ではモルダウ Moldau。チェコ西部,チェヒ (ボヘミア) 地方のほぼ中央を北流する川。ドイツとの国境近く,シュマバ山脈南部に源を発し,オーストリアとの国境近くを南東流したのち北に向きを変え,チェスケーブジェヨビツェを経てプラハに達し,その北方約 30kmのムニェルニークでラベ (エルベ) 川に合流する。全長 435km。流域には名所,旧跡や保養地が多い。チェコの作曲家スメタナは交響詩『わが祖国』の第2曲の主題として,この川を描き,モルダウの名を世界的にした。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報