ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘストン」の意味・わかりやすい解説
ヘストン
Heston, Charlton
[没]2008.4.5. カリフォルニア,ビバリーヒルズ
アメリカ合衆国の俳優。本名 John Charlton Carter。彫りの深い容貌と迫力ある声を武器に,歴史上の人物や名作文学の登場人物を数多く演じた。高校在学中に演劇に親しみ,奨学金を得てノースウェスタン大学に進学。1946年ニューヨークに移り住み,翌 1947年ブロードウェーで初舞台を踏んだ。ハリウッドデビュー作『虐殺の街』Dark City(1950)を見たセシル・B.デミル監督に見込まれ,『地上最大のショウ』The Greatest Show on Earth(1952)でサーカスの団長役に抜擢。デミル監督の『十戒』The Ten Commandments(1956)で演じた預言者モーセ役は最大のあたり役となった。大スターの地位を確立し,名監督たちの作品に続々と出演。ウィリアム・ワイラー監督の『ベン・ハー』Ben-Hur(1959)はアカデミー賞 11部門を制し,ヘストンは主演男優賞に輝いた。『アントニーとクレオパトラ』Antony and Cleopatra(1973)では監督も手がけている。映画俳優組合委員長(1966~71),全米ライフル協会会長(1998~2003)などを務めた。
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