ベースロード電源(読み)べーすろーどでんげん

共同通信ニュース用語解説 「ベースロード電源」の解説

ベースロード電源

発電コストが安く、1日を通して安定的に電力供給できる電源を指す。政府原発石炭火力水力地熱をこれに分類している。発電コストは高いが、発電量を調整しやすい石油火力は電力需要が急増したときだけ稼働させる「ピーク電源」と呼ばれる。天然ガス火力はベースロード電源とピーク電源の中間にある「ミドル電源」に位置付けている。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベースロード電源」の意味・わかりやすい解説

ベースロード電源
べーすろーどでんげん

季節、天候昼夜を問わず、一定量の電力を安定的に低コストで供給できる電源。ベース電源ともいうが、国際的にはベースロード電源という用語が定着している。原子力発電石炭火力発電、川の流れをそのまま使う一般水力発電地熱発電などが該当する。ただし日本では2011年(平成23)の東日本大震災以降、多くの原子力発電所が停止したため、火力発電が原子力発電を代替している。日本政府は2014年4月に閣議決定したエネルギー基本計画で、原子力発電を「重要なベースロード電源」と位置づけ、安全性に配慮しながら再稼動すると同時に、一般水力発電や地熱発電など多様な電力源をベースロード電源とする方針を示した。また気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は2014年の報告書で、原子力発電は「ベースロード電源で、温室効果ガスの排出削減に貢献できる」としながらも「リスクやさまざまな障壁がある」と明記した。電源にはこのほかに「ピーク電源」と「ミドル電源」がある。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例