ストラビンスキー作曲のバレエ音楽。副題に「ストラビンスキーとA・ブノワの台本による四つの情景からなるバーレスク風バレエ」とある。振付けM・フォーキン。1911年6月パリのシャトレー劇場初演。前年同じくパリで初演された『火の鳥』に次ぐ、ディアギレフのロシア・バレエ団委嘱の第二作。主演ニジンスキー。1830年代、ニコライ1世治下のペテルブルグの謝肉祭のにぎわいのなかで、人形芝居小屋の操り人形たちの恋の悲劇が演じられる。道化役ペトルーシュカは、恋するバレリーナに振られ、恋敵のムーア人と戦って殺されるという物語。ロシア民謡を取り入れた音楽は奇数拍子とポリリズムの使用に特色があり、管弦楽組曲(1946)もある。
[船山 隆]