ペンツォルト(英語表記)Penzoldt, Ernst

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペンツォルト」の意味・わかりやすい解説

ペンツォルト
Penzoldt, Ernst

[生]1892.6.14. エルランゲン
[没]1955.2.27. ミュンヘン
ドイツの作家。美術大学出身で初めは彫刻家,画家として活躍。両世界大戦に看護兵として参加,辛酸をなめた。小説,戯曲,詩,随筆全域にわたり,人間へのあたたかい目,上品なユーモア絵画的彫塑的な描写を特徴とする。代表作,小説『哀れなチャタートン』 Der arme Chatterton (1928) ,『ポーウェンツ一族』 Die Powenzbande (30) ,短編集『甘い苦味』 Süsse Bitternis (51) 。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペンツォルト」の意味・わかりやすい解説

ペンツォルト
ぺんつぉると
Ernst Penzoldt
(1892―1955)

ドイツの小説家。エルランゲン生まれ。美術学校で学び、彫刻や絵画の作品もある。のち創作に移り、小説、詩、演劇など多彩な才能をみせ、晩年はミュンヘンの王宮劇場の演劇顧問。作家としては好んで傍流的な奇矯な人物をユーモラスな筆致で描いた。その最大の成功例が代表作『ポーベンツ一族』(1930)で、現代のピカレスク悪漢)小説とされる。ほかに『哀れなチャタートン』(1928)、『モンブール伍長(ごちょう)』(1941)など。

[青木順三]

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